日本では有名人のニュースや流行りの芸人などの話題で盛り上がることも多いですが、フィリピンにもたくさんの有名人や旬な人気者たちがいます。今回はフィリピンで有名な人物や、今話題の人物を紹介します。

1.世界ランクの億万長者、“ヘンリー・シー”

フィリピン国内のいたるところにある大規模ショッピングモール、SMモール。
ここセブでも、アクセスの良い市内にあるSMシティセブと、東京ドーム約10倍分の床面積を持つ巨大なSMシーサイドがあり、在住日本人や観光客も訪れることが多いショッピングセンター。そんな大型ショッピングモールを運営する会社を一代で築き上げた人物がヘンリー・シーです。億万長者番付で有名な米誌フォーブスでは11年連続でフィリピンの首位に立ち、その資産総額はなんと190億ドル。残念ながら今年の初め、2019年1月19日に亡くなっていますが、この人なくしてフィリピン経済の発展はなかったともいえるでしょう。

このヘンリー氏が有名なのは単に大金持ちだから、というわけではありません。実は中国のかなり貧しい家庭出身で、幼少期は渡比した父親の仕事の手伝いをしながら店の一角で寝泊まりする生活でした。第二次世界大戦後に中国へ帰国する父とは別れてフィリピンに残り、20代前半で小さな靴屋を始めます。安さと品揃えを豊富にすることで顧客を増やしていき、次々に店舗拡大に成功していきます。遂には靴だけではなく衣類や家電、日用品等の全分野を網羅したショッピングモールをオープンさせます。その幼少期からの並外れた努力、忍耐、情熱により大富豪へと上り詰めたゆえに、フィリピンでは知らぬ人がいない商業界の王となったのです。

2.国民的英雄ボクサー、“マニー・パッキャオ”

パッキャオについては、以前のブログ(2018年10月10日)でも紹介していますね。彼もヘンリー氏と同じく貧困層出身ですが、偉大なボクサーとなってからは母国フィリピンのためにたくさんの寄付や貧困層救済プロジェクトを実施しています。今回はそんな彼が実施してきたフィリピンへの慈善活動内容を一部紹介します。

  • サランガニ州マアシマ町のホームレスに住宅150棟を寄付
  • 同じくサランガニ州の他貧困地区にも計1000棟の住宅を寄付
  • 地元の漁師に高速エンジン付ボートの購入資金を寄付
  • 故郷のジェネラル・サントス市に最先端の機器を備える医療機関を建設予定

これらはほんの一部であり、この他にもたくさんの慈善活動を実施しています。ボクシングのテクニックや強さはもちろん、母国への貢献活動も人気の理由ですね。

3.日本でも知名度が高い大統領の1人、“ロドリゴ・ドゥテルテ”

麻薬撲滅のためなら手段は厭わない、暴言が目立つ、攻撃的。日本ではそんなイメージが多い大統領かもしれませんが、フィリピンでは就任時の支持率91%(比調査機関パルス・アジア・リサーチ調べ)で、2018年末の調査でも支持率74%と国民からの信頼と人気は絶大です。私は2016年の大統領選の時期にもセブにいました。6年に1度の大統領選、どんな雰囲気になるのだろうかとわくわくしていましたが、異様なほどのドゥテルテ推しに驚愕の連続です。街中ですれ違う人のほとんどが腕にドゥテルテと書かれたリストバンドをしていたと思えば、身近なフィリピン人の友人たちも「ドゥテルテリストバンドいる?」と推しグッズを共有。壁や車、乗り合いバスの車内、個人宅の門などあらゆる所にドゥテルテの名前を短縮化したDU30のロゴ。結果、選挙では次点候補者に600万票以上の差をつけて圧勝。就任から3年が経とうとしている現在も、家から外に出ればDU30のロゴを見ない日はありません。

4.フィリピン版マツコ・デラックス!?“バイス・ガンダ”

実はこのバイス・ガンダ、フィリピンではテレビに出ない日はない、というほど人気のコメディアンです。歌手活動や俳優として映画にも出演したりしていますが、人気の秘密はそのしゃべりの面白さ。観察力を生かしたジョークや、皮肉を交えた毒舌ぶりにフィリピン人は大ウケ。病院の待合室など公共の場でのTVではだいたいこのバイス・ガンダが出演している番組が流れていて、みんなTVに釘付け。番組内ではタガログ語で話しているため、私達日本人にはなかなか理解は難しいですが、いつか日本のTV番組にも出演して彼(彼女?)の毒舌に大爆笑してみたいですね。

いかがでしょうか。フィリピンはITアウトソーシングやBPO、英語留学といったイメージが強いですが、国内ではこういった分野で活躍している有名な人々がいます。

(Emi)