2年前から始まったパンデミック

2020年3月にフィリピンはコロナウイルスによる感染拡大を懸念し、まずはマニラのあるルソン島をロックダウンしました。これにより外国人などの入国が制限され、観光業に大きなダメージを与えることになりました。

そして、同年3月下旬に、ルソン島に続き、フィリピン各地がロックダウンされ、ついにセブもロックダウンされました。すぐに解除されると思われていたロックダウンの措置は、2年以上続くことになったのです。

セブでは、語学留学で滞在していた日本人留学生が取り残されることになってしまいました。日本行きの飛行機は連日満席となり、フィリピン航空も日本とセブ間のチャーター便を飛ばして日本人の帰国をサポートしました。2020年8月頃まで、このチャーター便の対応は続きました。

外国人旅行客がいなくなったセブ

日本人留学生などがおおむね帰国していった後、残されたのはセブに在住している日本人などの外国人です。外国人を相手に商売をしていた人たちは、一気に収入源を失い、路頭に迷うことになったのです。フィリピンから撤退して帰国する外国人が後を絶たず、さらにセブから外国人が減っていきました。

語学学校などは、オンラインで英会話を勉強できるシステムを作り、生き残りを賭けました。しかし、旅行業は海外からのフライトがなくなってしまった関係で外国人旅行客もなく、また、国内旅行も許されなかったため、蓄えのない旅行会社は潰れていきました。

コロナ変異株ウイルス出現

2020年の12月頃、コロナウイルスは徐々にでしたが収まりつつあるような状況になってきました。感染者が減ってきたのです。フィリピン国内も規制を一気に緩和していく動きとなり、フィリピン国内は移動がしやすくなってきていました。そんな時に出現したのが、新種のコロナウイルスです。

「デルタ」と呼ばれるコロナウイルスの出現で、感染者が落ち着いてきたフィリピン国内でも、感染者が急増したのです。また振り出しに戻ったような感じで、フィリピン国内の規制が強化されていきました。

「デルタ」が収まってきたかなと思ったら、今度は「オミクロン」と呼ばれる変異株がフィリピン国内で猛威を振るい始めました。この「オミクロン」は非情に感染力が高く、しかも、風邪の症状によく似ているため、感染しても気づかない人が多かったようです。

パンデミック終了はまもなくか

「オミクロン」が猛威を振るっていましたが、感染が一気に急増したかと思えば、ある程度日にちが過ぎると、一気に感染者が減りました。
現在では、感染者は1週間で1,000名くらいになっているため、コロナウイルスによるパンデミックは、もうすぐ終わるだろうと予想することができます。

アフターコロナ

コロナウイルスによるパンデミックが間もなく終了すると思われますが、ホテルなどはアフターコロナに向けてすでに動き始めています。

セブでの主な産業はやはり観光業となっていることから、パンデミック終了後、外国人観光客が戻ってくることを想定して新しいリゾートなどを建設しています。
ホテルリゾートが立ち並ぶマクタン島の北側には、エメラルドベイという大型カジノリゾートが建設中で、パンデミック終了後にオープンする予定となっています。また、セブ島のセブ市南側にはヌスターリゾートという、こちらもカジノ付きのリゾートが建設中で、今年中にオープンする予定となっています。

そして、マクタン島とセブ島を結ぶ「第3の橋」が、まもなく開通します!(開通式は2022年4月27日)
今までは渋滞によって、マクタン島とセブ島の行き来には非常に時間がかかっていましたが、この橋の完成によって渋滞が緩和されることが期待されています。

パンデミック終了後、多くの外国人観光客がフィリピンに入ってくることが予想されるので、旅行関係の仕事も復活し、セブも一気に活気が戻るでしょう。

(endo)