セブに日本人ってどのくらい住んでいるの??そして、今は??
近年、海外旅行先、語学留学先として注目を集めるようになってきたフィリピン。特にフィリピン中央部のビサヤ地域にあるセブでは、「セブ留学」という語学留学が注目され、多くの日本人が訪れるようになりました。
フィリピンに在住している日本人は、2018年の調査で1万6,894人となっており、その前年の2017年は1万6,570人だったので、324人(2.0%)増加しています。
セブの日本人はどうかというと、在留届を出している日本人は約3,000人となっています。しかし、留学生などの在留届を出していない日本人が多くいるので、実際は届け出を出している人数の倍以上の日本人がいると言われています。メトロセブの人口が250万人となっており、日本人はおそらく7,000から8,000人ほどと予想でき、結構な数の日本人がセブにいることは間違いありません。
2020年1月から徐々に感染が拡大しているコロナウィルスの影響で、フィリピンは海外からの旅行者等の入国を認めないといういわゆる「ロックダウン」状態となりました。このロックダウンに伴い、国際線、国内線の飛行機もすべて欠航となり、セブに語学留学で来ていた多くの日本人も航空会社が用意した臨時便などによって、日本に帰国していきました。
2020年5月現在も、フィリピン航空などの日本行きの臨時便を待っている日本人留学生が多くいるようです。現地駐在員としてセブに住んでいる日本人は、2020年7月から徐々に国内の規制が解除されるだろうと予測しているので、セブに留まっている人が多いです。セブに在住していた日本人の3分の1は日本に帰国済み、もしくは、今後帰国をする予定で考えているようです。
語学留学が流行る前のセブの日本人社会はどんな感じだったのか
セブへの語学留学が始まったのが2002年で、最初は韓国人が語学学校を開設したのが始まりでした。現在は非常に多くの日系語学学校が設立され、たくさんの日本人がセブに留学をしています。この語学留学が流行ったおかげで、若い日本人留学生がたくさんセブにやってきて、セブに滞在する日本人が一気に増加しました。では、語学留学が流行る前のセブはどんな感じだったのでしょうか。
語学留学が始まる前のセブにいた日本人は、主に下記のように分類されるでしょう。
- 日本人旅行者
- 駐在員
- フィリピン人と結婚した日本人男性
日本人旅行者は、中高年の男性が多く、マクタン島のビーチリゾートに宿泊をしている人がほとんどでした。セブにはきれいな海があり、そして、ゴルフも安くプレー可能で、お酒も日本に比べると非常に安いということもあり、豪快に遊んでいく日本人が多かったようです。最近は、なぜかこのように豪快にセブで遊んでいく中高年男性は以前に比べて減っているように感じます。日本からのセブ直行便の機内を見ても、若い日本人の割合が以前に比べて非常に増えています。
現地駐在員は、セブにある日系の工場などの駐在員として働く人が多かったです。現在も多くの駐在員がセブで働いていますので、これは今も昔もあまり変わっていません。
フィリピン人の女性と結婚した日本人男性がセブに移住するのは、当時から珍しいことではありませんでした。昔は、日本でフィリピン人女性と出会ってセブに移住という流れが多かったようですが、現在は語学留学で知り合った英語講師のフィリピン人女性と結婚をしてセブで生活している日本人男性は意外に多いです。逆に日本人の女性がフィリピン人の男性と結婚をしてセブで生活をしているという人は、当時はあまりいませんでした。現在では、フィリピン人男性と日本人女性が結婚する話をよく耳にするようになりましたが、これは語学留学で若い日本人女性がフィリピン人男性と出会う機会が増えたことが影響していると思われます。
昔は、セブに在留していた日本人も今ほど多くなかったので、どこかのレストランで日本人同士が顔を合わせるということが少なくなかったようです。セブには昔から何軒かの日本食レストランは存在していました。大抵の日本人は日本食レストランを利用します。お互いに顔見知りにはなるものの、一定の距離を置くような関係だったようです。
昔のセブの日本食レストランでは、誰かがレストランの入り口のドアを開けると、レストラン内にいた日本人は、皆、入口のほうに顔を向けたそうです。これは顔見知りが多いセブならではの光景なのかもしれません。
このような独特な雰囲気が、セブの日本人の間にはあったといいます。
今後、日本人はセブに戻ってくるのか
コロナによる規制が終われば、まず日本に帰国していた日系企業の日本人駐在員たちが帰ってきます。そして、フィリピン留学も再開されるでしょう。そうなるとセブに日本人が多く入ってきます。
経済も再開されれば、経済の成長が著しいセブに多くの会社が設立され、そこで日本人も働くようになります。現在、マクタン島にしかない経済特区も、セブ本島側に作られる予定になっているので、多くの日系企業の工場が設立されるでしょう。
セブへの旅行が解禁になれば、旅行者も一気にセブに来るようになります。現在マクタン島のビーチリゾートでは、新たな大型リゾートが建設中です。今までは日本人旅行客がセブに来たくてもリゾートの客室数が少なく、予約が取れないという問題がありましたが、その問題も一気に改善されます。
今のパンデミックが終われば、パンデミック以前よりも多くの日本人がセブに訪れるようになることは間違いないでしょう。
(Endo)