Ethernetとは、Xerox社とDEC社(現在はHewlett-Packard社の一部門)が考案したLAN規格のことである。現在では、特殊な用途を除いて、ほとんどのLANはEthernetとなっている。元々10MbpsタイプのLAN規格の名称だったが、現在はFast Ethernet(ファスト イーサネット)/Gigabit Ethernet(ギガビット イーサネット)を含んだ総称としての意味合いが強まっている。
Ethernetの接続形態には2種類あり、1本の回線をいくつかの機器で共有するバス型と呼ばれるもの、集線装置(いわゆるハブ)を通して各機器を接続するスター型と呼ばれるものがある。
また、最大伝送距離や通信速度などによってもいくつかの種類に分かれており、10BASE-2はケーブルに細い同軸ケーブルを利用した、通信速度10Mbps、最大伝送距離185m、最大接続機器数30台のバス型LANのこと。10BASE-5は太い同軸ケーブルを利用した、通信速度10Mbps、最大伝送距離500m、最大接続機器数100台のバス型LANである。現在最も広く利用されている10BASE-Tは、より対線(UTP)を利用した通信速度10Mbps、最大伝送距離100mまでで、スター型LANとなっている。ちなみにハブの多段接続は3段階までである。
最近では100BASE-TXなどの通信速度100MbpsのFast Ethernetの普及が進んでいる。さらに、1Gbpsの通信を可能にするGigabit Ethernetについても、100BASE-TXと物理層の互換性が高い1000BASE-Tを中心に普及が始まっている。