VPN(Virtual Private Network)とは、一般の公衆回線を経由して構築された仮想的な組織内ネットワークのこと。また、そのようなネットワークを構築できる通信サービス。
企業内ネットワークの拠点間接続などに使われ、まるで自社ネットワーク内部の通信のように遠隔地の拠点との通信が行える。
古くは電話回線(音声通話サービス)で提供されていたもので、全国に拠点を持つ大企業の内線電話などを公衆網を中継して接続するサービスだったが、最近では主にデータ通信の拠点間接続サービスのことを指し、企業内LANを通信キャリアのネットワークを通じて相互に接続するサービスをいう。
かつて多かった専用線による直接通信に比べ、低コストでの拠点間接続が可能。
データは認証や暗号化で厳重に保護・管理されるため、混信や漏洩、盗聴などの危険性は低い。
最近ではバックボーンにインターネットを利用する「インターネットVPN」も登場しており、通常のVPNサービスよりもさらに低コストでの利用が可能だが、インターネットの特性上、セキュリティや通信品質の確保はキャリアの通信網を利用するよりも難しくなる。