ジャパニーズヘルプデスクとは

海外滞在中に体調を崩すと不安になります。仕事や留学のための滞在も病気にかかってしまっては何もできません。体調管理を万全にするに越したことはありませんが、フィリピンは日本ほど衛生的な環境ではなく、気候も違うため、体調を崩してしまう日本人は多いです。当然ですが、フィリピンの病院の受診システムは日本とは異なります。手続きや診察は全て英語か現地のタガログ語、もしくはビサヤ語で行われます。ただでさえ体調が悪いのに、英語で自分の症状を説明するのはかなり大変です。

今回の記事では、仕事や留学、観光などでフィリピンに滞在する日本人が体調を崩した時、現地での受診をサポートしてくれる「ジャパニーズヘルプデスク」を紹介します。

フィリピン、インド、カンボジア、ミャンマー、インドネシアなど東南アジアを中心に9か国に拠点を持つ日本の民間企業で、現地の病院と提携しており、体調を崩した日本人をサポートしてくれます。旅行傷害保険や、クレジットカード付帯の保険に加入していれば手続きをすべてやってくれるので、無料で治療を受けることができます。ジャパニーズヘルプデスクのスタッフは海外旅行保険に精通しているので、現地から保険会社とのやり取りもスムーズに完結します。

ジャパニーズヘルプデスクが提供する主なサービスは、受診に必要な手続き、医療通訳、処方箋の翻訳、搬送サービス、医療保険の手配、入院手続き、専門医へのコンタクトなどです。

英語が話せなくても大丈夫

海外で病院を受診する際、言語の壁というのはかなり大きな障壁になります。担当医がどんなに優秀でも、どこが悪いのか伝えられなければ、適切な処理を受けることは出来ません。

ジャパニーズヘルプデスクを利用すれば、予約から受診まで、全く英語が話せなくても大丈夫です。予約用の電話番号にかけるのは日本人だけなので、最初から日本人スタッフが対応してくれます。ジャパニーズヘルプデスクのスタッフに、日本語で症状を伝えれば、専門医に通訳してくれます。また、ジャパニーズヘルプデスクが併設されている病院もいくつかあり、セブドクターズホスピタルに常駐しているフィリピン人医師は、日本語が上手なので、少し英語が話せる人であれば、通訳がいなくても大丈夫です。

フィリピンでよくある病気

フィリピンは衛生面や食文化など、日本とは全く環境が異なるため、特に渡航して日が浅い人が体調を崩しているのをよく見かけます。フィリピンで日本人がかかりやすい疾患をよく理解して、予防するようにしましょう。セブに住んでいて日本人がかかったとよく聞く疾患は以下の2つです。

日本人がフィリピンにきて1番かかりやすいと言っていいのが食中毒です。細菌やウイルスが繁殖した食べ物や飲み物を口にすることで発症します。症状は下痢、嘔吐、腹痛、発熱などです。主な予防策は「水道水を飲まない」「不衛生な屋台や食堂を利用しない」「食事の前には必ず手を洗う」などです。大手チェーンのレストランや、ショッピングモール内のレストランであれば全く問題ありません。また、フィリピンの水道水は飲むことが出来ません。水道水を飲んだことによる食中毒やアメーバ赤痢で病院に行く日本人はとても多いです。フィリピンでは、水道水は絶対に飲まないでください。

2つ目はデング熱です。以前日本でも話題になりましたが、フィリピンではデング熱はより身近なものです。デング熱は、デングウイルスを持った蚊に刺されることで感染します。症状は高熱、頭痛、関節痛などです。1週間以上症状が続くこともあるので、仕事や留学のスケジュールにかなりの影響が出てしまいます。予防策は「肌の露出が多い恰好をしないこと」「虫よけを使うこと」「蚊の多い場所には近付かないこと」です。

(Iwabuchi)