お客様事例

デジタルアセット(DAM)管理アプリケーション構築・ドキュメントのデジタル化

背景
ファイルサーバの画像ファイルや紙の出版物をデータベースで管理、検索

教育関連のサービスや出版物を提供するS社では、ファイルサーバ上の大量の画像ファイルや紙で保管している過去20年分の出版物をデータベース化する事で、社内の制作業務の効率化を検討していた。しかし、本格的なデジタルアセット管理システムの導入には膨大な費用がかかるため、検索機能中心のシンプルなアプリケーションを安価に構築できる方法を模索していた。

オフショア実施の決め手
ドキュメントのデジタル化からアプリケーション開発までをオフショアでワンストップ提供

S社が保有する過去20年間の出版物は、約5,000ページ、冊子数にして約200冊にも及ぶ。これらの大量のコンテンツをアセット単位に分割、デジタル加工した上で、アプリケーションから検索する必要があるため、紙の出版物を単にデジタル化するだけでなく、手動でアセット単位に切り出すという煩雑な手作業が必要であった。

サイバーテックは、この一連の作業とアプリケーションの開発について、企画段階からS社と一緒に検討、最終提案ではS社の費用面・機能面の要望を全て実現するプランを提示した。その決め手は、サイバーテックがフィリピンのセブ島に有するオフショア拠点の「ITアウトソーシング・BPO」サービスで上記作業と開発をワンストップで行うという内容であった。

S社はデジタル化する冊子をサイバーテックに送付、アセットとして管理するためのルール決めと、アプリケーションの機能要件についての要望を資料にまとめた後、数回の打ち合わせを実施してプロジェクトがスタートした。

プロジェクトスタート後は、サイバーテックからの確認に対する対応のみであったため、通常業務と並行してスムーズにプロジェクトを進める事ができた。

デジタルアセット管理アプリケーションと冊子のデジタル化アウトソーシングの概要
デジタルアセット管理アプリケーションの機能

Webブラウザ上で、アセットの属性情報を複合的に検索する事ができるWebアプリケーションで、全てオープンソースを使って開発した。利用者は、S社の社内に限定されるため、「短期開発・シンプルな機能・検索性重視」というポリシーで進められた。

  • シンプルな機能とユーザインタフェース
  • 属性によるアセット(画像・PDF)を検索、検索結果一覧からリンクで実物を確認
  • 属性情報の編集と一括ダウンロード
  • LAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)で開発するため、安価なレンタルサーバ環境で動作

冊子のデジタル化アウトソーシングの概要

冊子をスキャニングし、そのPDFや画像データをアセット単位に分割する、ドキュメントのデジタル化作業の概要は以下の通り。数千ファイルにも及ぶデジタルデータの加工は、フィリピンの現地オフショア拠点にて実施した。

  • 冊子約200冊スキャンして、PDF・画像データ化 (グレースケース/300dpi)
  • スキャンしたPDFをファイル命名規則に従って指定したフォルダに保存
  • ページ単位のPDFをアセット単位に切り出し
  • デジタルアセット管理アプリケーションから検索できるようサーバ上のフォルダに登録

要件定義から納品まで約3ヵ月のスピード開発
工程・スケジュール

以下の流れで開発がスタートした。S社担当者とオフショア拠点のセブITアウトソーシングセンター日本人ブリッジエンジニアは一度も顔を合わせることなく、メールやスカイプでのコミュニケーションのみで本プロジェクトを成功に導いた。

  • 要件定義(2週間)

    お客様がセブの日本人ブリッジエンジニアと打ち合わせをしながら機能要件をまとめた。オフショア拠点の日本人ブリッジエンジニアとはメールとスカイプを使用し擦り合わせを実施。コミュニケーションは全て日本語で行われた。

  • 紙のスキャン・PDFと画像加工作業(2ヵ月)

    冊子のスキャン作業は日本国内で行った。ページ毎にスキャンされたPDFはセブITアウトソーシングセンターに送られた。

  • デジタルアセット管理アプリケーション(1ヵ月)

    開発環境はセブITアウトソーシングセンターで用意。顧客側で検索に必要なデジタルアセットの属性を検討する間に、セブITアウトソーシングセンターでは、同時並行で画面確認用のhtmlプロトタイプを作成、検索機能の外部要件の確認を行った。LAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)でのアプリケーション開発経験が豊富なため、開発は約1ヵ月で完了した。

  • 受入れ試験(2週間)

    開発したWebアプリケーションは、S社が契約したレンタルサーバ上に設置し、実機で確認頂いた。顧客からの細かな修正要望に対応して最終的に納品を行った。

「オフショア開発」効果とその後の展開
制作業務が圧倒的に効率化。継続的にアプリケーションの機能を強化する予定

同社では、「アプリケーション開発を依頼する際、見積・仕様決めの段階から相談しながら進めるスタイルに対応できるかが重要」と話す。また、「弊社は、システムの専門部署がなく、限られた時間でシステム化を進めるためには、開発ベンダーが良きアドバイザーとしてきめ細かくサポートして欲しい」とも語った。

今後はサイバーテックのセブITアウトソーシングセンターをオフショア開発のパートナーに、スピード重視・シンプルな機能でリリースしたアプリケーションを実際に業務で使用しながら、更なる効率化を図るための機能強化を継続する方針である。

※デジタルコンテンツの管理では、画像・PDF・動画・音楽など、コンテンツ管理の構成要素となる素材データを「アセット」と呼びます。

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