年末になると日本と同じように、若者は友達と外出して、深夜のカウントダウンパーティーに参加したり、家で家族とテレビ番組を見たりして過ごしたりしますが、フィリピン人が年末や、年明けに行っている迷信に基づく習慣については、あまり知られていないので、ご紹介したと思います。

フィリピンでは家族でゆっくり過ごす
フィリピンのカウントダウンパーティーに参加

年越し時 (年明け直前まで)

爆竹を鳴らしたり、ラッパを吹いたりして、大きな音を出す。

これは大きい音を出すことにより、悪霊を怖がらせて、家に近づかせないという意味で行うようです。子供や、女性はトロトットというブーブー音がするラッパを吹く人が多いようです。
(サッカーの応援に使われるブブゼラのような音がします。)男性は主に花火や爆竹を行います。

家じゅうの全ての電気をつけておく。

これは電気をつけることにより、明るい新年が訪れるという意味で行うようです。電気だけでは足りないと感じるようで、ロウソクも追加でつけたりする家庭もあるようです。

家じゅうの全てのドアをあけておく。

これは幸運が開いているドアから入ってくるという意味で、開けておくようです。

借金、支払い等を清算しておく。

これは年明け時の状態がそのまま一年続いてしまうという考えからきているようで、年明け前に全ての支払いなどを済ませ、新年に備えるようです。

家などの掃除を行う。

こちらは家庭によってやったり、やらなかったりもあるようですが、日本の大掃除と同じように、一年の厄を落とすという意味で行うようです。こちらはカトリックの習慣というよりは、中国由来の習慣のような気もします。

掃除で厄落とし

水玉やドット(点)柄の洋服を着る。

円形がコイン等の富を表し、それを身に着ける(着る)ことにより、幸運が訪れるという意味で行うようです。こちらに関連して、コインを家じゅうに置いておく、引き出しに入れておくという代わりの行動をする人もいるようです。行動の意味は同じのようです。

フィリピンでの運気アップ

年明け直前にたくさんジャンプする。

こちらは年明け前にジャンプすることにより、新年に身長が伸びて背が高くなりますようにという意味で行うようです。一般的に大人は行わず、子供が行いますが、たまに身長の低い大人も行っているのを目にします。恥ずかしいのか隠れてかこっそりやっています(笑)。

粘着性のある食べ物を食べる。

おこわやお餅のような粘着性のあるものを食べることにより、幸運が体につきやすくするという意味から行うようです。

麺類(スパゲティ含む)を食べる。

麺や、スパゲティのような長いものを食べることにより、寿命が延びるという迷信から行っているようです。パンシットというフィリピンの麺料理、スパゲッティがどこの家庭にも並びます。

新年当日

掃除などを一切せずに、インテリアの配置等も変えない。

新年当日は年越し前とは逆に、せっかく入ってきた幸運が逃げないように、掃除をしなかったりするようです。またインテリア等の配置も変えないようです(なんだかホコリみたいですね。)。

お金を使わない。

「こちらも掃除をしない」に関連しますが、せっかく入ってきた金運が逃げないように、新年当日はお金を使わないようです。(どっちにしても全てのお店が閉まっているので、何か買ったりすることもできませんが。)

上記は一般的に行う習慣であり、地方によっては、他と違う習慣があるかもしれません。

リゾートホテルや、モールにてカウントダウンパーティー等で盛り上がるもの楽しいですが、一般的なフィリピンの習慣を体感して、一緒に行ってみるのも、貴重な経験となり面白いかもしれません。

(Sato)