東アジアで最も高い成長率

2016年のフィリピンの実質GDP成長率は+6.9%に達し、中国の+6.7%を上回りました。フィリピンの成長率が中国の成長率を上回るのは、実に27年ぶりだそうです。このように、フィリピンは東アジアにおいて、高い成長率の国の1つです。

ドゥテルテ政権は経済政策の中核にインフラ整備を位置付け、インフラ関連支出をGDP比7%以上にすることを目指しているようです。フィリピン政府はマニラ市トゥトゥバン~中ルソン地方パンパンガ州クラークを結ぶ鉄道計画(総延長106キロメートル)の5駅の設置場所を10月に公開しました。全17駅を設置する予定で、総事業費は2,550億ペソ(約5,665億円)を見込んでいるようです。

日本政府は、この南北通勤鉄道の北側区間以外への融資をまだ決定していないですが、南北鉄道計画南線(通勤線、トゥトゥバン―ラグナ州ロスバニョスの約72キロ)の準備調査の採択を議題に挙げると発表したようです。日本政府はこのほか、マニラ首都圏地下鉄事業の協力準備調査を実施中のようなので、こちらが実現すれば、日系企業の経験と技術を存分に発揮してくれると思います。

フィリピンのインフラ整備に注力

フィリピンの経済成長を加速させている「投資」

フィリピン経済自体は高水準の成長を続けました。長期的にみると安定的かつ、右肩上がりで推移していて、先進国では決してみられない水準で成長していると言えます。

外国直接投資認可額に関しては、2012年にピークアウトしたかに見えましたが、2015年に再び増加に転じたようです。過去10年間の国別累計額では日本が23%を占めトップとなっています。

海外からフィリピンへの投資拡大

フィリピンに進出している日系企業

フィリピンで有名な日系企業は以前であれば、製造業、建設業、造船業といった企業が主でしたが、ここ数年では、衣料品関係(ユニクロ、無印良品)、飲食関係(ペッパーランチ、牛角、和民、三ツ矢堂製麺)もフィリピンに次々と進出してきています。

また、コンビニエンスチェーンでは、以前からミニストップはフィリピンに参入していましたが、ここ数年ファミリーマートの店舗がどんどん増えてきています。やはり、コンビニや飲食チェーンがモールや町中に増えてくると、日系企業が参入してきているのだなぁと実感できますね。

フィリピンへ日本のフランチャイズが次々と進出

2017年度の実質GDP成長率は第2四半期が前年同期比6.5%となり、上半期では6.4%だったようなので、まだまだ今年もフィリピンの経済は気温同様に暑い(熱い)ようです(笑)

(Sato)